いざ本を書こうとすると、「本当に自分がこんなことを断言していいのか?」と不安になる。これは著者を目指す多くの人が通る悩みです。
商業出版の世界には、すでに名の知れた権威ある著者が大勢います。彼らと自分を比べて、「自分にはそこまでの実績がない」「後から詳しい人に突っ込まれたり、ネガティブなレビューを書かれたりしたらどうしよう……」と、足がすくんでしまうのも無理はありません。
そこで今回は、あなたの主張を自信を持って読者に届けるための「考え方のコツ」をお伝えします。
「誰もが巨人の肩に乗っている」という事実

「自分だけのオリジナルの意見でなければならない」という思い込みが、あなたを苦しめているのかもしれません。しかし、世の中に出回っている名著をよく観察してみてください。
大学教授や博士号を持つ専門家の本であっても、実は「引用」や「既存の研究の流用」が驚くほど多いことに気づくはずです。
- 学問の進化: なぜ学会があり、論文があるのか。それは先人の有益な研究成果(知恵)を借りて、その巨人の「肩の上」に乗ってさらなる高みを目指すためです。
- 社会貢献の合理性: すでに証明されている素晴らしい知見を活用し、そこに自分の視点を加えて伝える。これこそが、読者に最短で価値を届けるもっとも合理的な方法なのです。
つまり、素晴らしい知見を借りてきて自分の考えを裏付けることは、「パクリ」ではなく、読者への誠実な貢献だと言えます。
「独自性」にこだわりすぎると、逆に内容が浅くなる

「自分オリジナルの根拠」だけにこだわってしまうと、どうしても内容が狭くなり、奥行きがなくなってしまいます。
あなたが「言い切る」ことに不安を感じたら、「こういう素晴らしい権威が、このようなことを言っています。だから私の主張には根拠があります」と、セットで見せていけばいいのです。
他者の力を借りることで、あなたの主張には「客観的な裏付け」が加わり、読者にとっての信頼性は飛躍的に高まります。
自信を持って言い切るための「最低限のルール」

もちろん、知恵を借りる際には守るべきマナーがあります。
- 引用元を明記する: 誰の言葉やデータなのかを隠さず、正当に紹介する。
- 比率を考える: 本のすべてが引用では意味がありません。あくまで「あなたの主張」を支えるためのスパイスとして活用する。
- 結論はあなたの言葉で: 事例や根拠は借り物でも、「だから、こうすべきだ」というメッセージはあなた自身のものでなければなりません。
自分の意見を言い切りましょう
あなたが伝えたいメッセージがあるのに、「自信のなさ」で足踏みしているとしたら、それはあなたを待っている読者にとっての損失です。
「自分が正しい」と証明しようとするのではなく、「読者に役立つこの知恵を、自信を持って届けよう」と考えてみてください。
先人たちの知恵を借りることは、あなたの言葉に重みを持たせるための強力な武器になります。
