出版企画書は、一度書き上げてからが本当の勝負です。

何度も見直し、繰り返し直すことで、企画の採用確度は10倍以上変わります。

今回は、書き上げた企画書を編集者に見せる前に必ず行ってほしい、5つのセルフチェックのポイントをお伝えします。(コンセプト2つ/書き方3つ)

出版企画に必要な2つのメリット

出版企画に必要な2つのメリット

1.「新しいメリット」があるかどうか?

本屋さんの棚を思い出してみてください。あなたが書きたいテーマには、すでに何冊ものライバル本が並んでいるはずです。

その中で、あえてあなたの本を選んでもらうには、今までの本にはない新しさが不可欠です。

ただし、読者からすれば「それが自分にどう得なのか?」がすべてですので、プロの基準ではなく、あくまで「読者にとって」の新しいメリットを伝えることが大事です。

2.「多くの人にメリット」があるか?

「それを読みたい人がどれだけ多いか」というボリュームは、売れるかどうかの判断に直結します。

初めて本を出そうとする方は、つい自分の周囲にいる意識の高いクライアントや同業のライバルを意識して、内容を高度にしてしまいがちです。

しかし、それではターゲットが狭まり、出版社からは「ニーズが少ない」と判断されてしまいます。

目線を下げた内容にして、「これなら自分にもできそうだ」と感じる人が増えれば、企画の採用確度は飛躍的に高まります。

企画書の書き方の3つのチェックポイント

企画書の書き方の3つのチェックポイント

1. 企画概要の量を「3分の1」まで削ぎ落とす

多くの著者は、自分のノウハウを理解してほしいあまり、企画概要を長く書いてしまいがちです。

しかし、文章が多すぎると、一番伝えたい「核」となる主張が埋もれてしまいます。

最初に書いた企画概要は長くなりがちですので、枝葉の情報を思い切って削り、3分の1の量にするつもりで短くしてみてください。

2. ロジックの飛躍をなくし、編集者を納得させる

編集者は、一日に何十通もの企画書に目を通しますので、少しでも「ん? どういうこと?」と納得できない箇所があれば、その瞬間に企画はスルーされてしまいます。

主張だけを書くのは「極論」に見えてしまいますので、なぜそう言えるのかという「根拠」と、具体的で身近な「事例(たとえ話)」を丁寧に添えてください。

「AだからB」というプロセスに飛躍がないか、読み手の立場になって何度も確認してみてください。

3.「説明が必要な言葉」を極限まで減らす

本を書こうという人はその道のプロですから、ついうっかり専門用語を使ってしまいます。しかし、これは商業出版において大きな落とし穴です。

編集者も最初は一人の「素人」として企画書を読みます。あなたにとっての常識である用語も、編集者にとっては聞きなれない言葉かもしれません。

「分かっているはず」という前提を捨てて、業界用語や小難しい表現は極力減らし、素人前提の言葉選びを心がけましょう。

5つのチェックポイントまとめ

今回ご紹介した5つを軸に企画を整理するだけで、出版社への説得力は格段に変わります。企画書を送る前に、もう一度この5つを確認してください。

<出版企画に必要な2つのメリット>
1.「新しいメリット」があるかどうか?
2.「多くの人にメリット」があるか?

<企画書の書き方の3つのチェックポイント>
1. 企画概要の量を「3分の1」まで削ぎ落とす
2. ロジックの飛躍をなくし、編集者を納得させる
3.「説明が必要な言葉」を極限まで減らす

よくある質問

企画概要は、どのくらいの長さが適切ですか?

最初に書いた分量の3分の1を目安にしてください。具体的な文字数より、「核となる主張が一読して分かるか」で判断します。読み返して主張が埋もれていたら、まだ長すぎます。

専門用語は、どこまで避けるべきですか?

「説明が必要な言葉」はすべて避ける、が基本です。編集者はその分野の素人として読みます。用語を残すなら、その場で1行の説明を添えてください。説明が3行以上必要なら、その言葉自体を使わない方法を考えます。

何回くらい書き直せばいいですか?

回数に決まりはありませんが、書き直すべきは企画書ではなく「1〜2行のコンセプト」です。そこが固まっていれば、企画書の修正は少なくて済みます。何度も全文を書き直しているなら、コンセプトに立ち返ってください。

自分では、もう直すところが見つかりません

それが危険なサインです。ロジックの飛躍も専門用語も、書いた本人には見えません。自分の中では前提が繋がっているからです。その分野を知らない人に読んでもらうのが、最も確実な検証方法です。

セルフチェックには、限界があります

ここまで5つのポイントをお伝えしましたが、正直に申し上げると、3〜5のチェックは自分ではほぼ不可能です。

ロジックの飛躍は、書いた本人の中では飛躍していません。専門用語も、本人には専門用語だと感じられません。だからこそ「見えない」のです。

そして厄介なことに、一度「採用見送り」となった企画は、同じ編集者が再検討することは基本的にありません。送り直しはききません。

書き上げた企画書を拝見して、商業出版の可能性を無料で診断しています。提出する前の、最後の1回にお使いください。

チェックの精度を上げる記事

企画そのものを見直す

伝え方を見直す

次のステップ:企画を出版社に提案するときの注意

これらのチェックをクリアした企画書が完成したら、いよいよ出版社に提案していきます。

次のページでは、「企画を出版社に提案するときの注意点」についてお伝えしていきますので、こちらも確認しておいてください。

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