「せっかく本を出すなら、誰もが知る有名な大手出版社から出したい」「少しでも条件の良い、立派な会社を選びたい」というのは、ごく自然な感情です。

しかし、実際には「大手=あなたにとって良い出版社」であるとは限りません

今回は、あなたの出版を成功に導くための良い出版社の選び方についてお話しします。

出版社の規模 ─ あなたの本は埋もれないか?

出版社の規模 ─ あなたの本は埋もれないか?

出版社の規模が大きいことは、必ずしも著者にとってのメリットにはなりません。むしろ、新人著者にとってはリスクになることさえあります。

  • 出版点数の多さが仇になる: 大手出版社は、毎月膨大な数の新刊を世に送り出します。もし、その月に出る10冊の本の中で、あなたの本が「10番目の扱い」になってしまったらどうなるでしょうか。
  • リソースの分散: 編集者のリソースも、広告予算も、営業活動も、どうしても「売れる見込みの高い既刊本」や「超有名著者」に集中します。

極端な話、大手でその他大勢の一人として扱われるよりも、月1冊しか出さないような小規模な出版社で「今月のNo.1」として全社を挙げた後押しを受けるほうが、露出も売れ行きもはるかに上になることが多々あるのです。

出版社の得意分野 ─ 書店の棚を押さえているか?

出版社の得意分野 ─ 書店の棚を押さえているか?

出版社にはそれぞれ、長年の実績によって築かれた「得意分野」があります。

  • 書店の「棚」への影響力: 特定のテーマに強い専門出版社は、そのジャンルの書店員さんと深い信頼関係を築いています。総合出版社よりも、専門出版社の本のほうが「この分野ならここ」という信頼があるため、目立つ棚を確保しやすいのです。
  • ターゲットへのリーチ: あなたのテーマを得意とする出版社は、その本を欲しがる読者がどこにいるかを熟知しています。

知名度よりも、「自分の本のテーマを、その出版社が過去にどれだけヒットさせているか」という実績を重視すべきなのです。

知名度や規模で安易に決めてはいけない

「有名な出版社だから安心だ」という考え方は、商業出版においては捨ててください。

  • その出版社は、あなたの本を「重点商品」として扱ってくれるか?
  • その出版社は、あなたのジャンルにおいて書店から信頼されているか?

こうした具体的なポイントで判断できるよう、しっかり知識武装して臨むことが大切です。

看板の大きさよりも、「あなたの一冊にどれだけの情熱とリソースを注いでくれるか」を最優先に考えてください。