初めて本を出そうとするとき、多くの人は「いかに自分を大きく見せるか」を考えがちです。

著者として権威を確立したいという気持ちはよく分かりますが、実は「いかに自分の弱点をうまく見せるか」を考えたほうが、著者としてのメリットははるかに大きいのです。

今回は、売れ続ける著者が密かに実践している自己開示の戦略についてお話しします。

プロフィールには「成功」よりも「逆境」を

プロフィールには「成功」よりも「逆境」を

意外に思われるかもしれませんが、売れる本を出し続けている著者ほど、自分の弱みや過去の失敗をうまくカミングアウトしています。

中には、私が「そんなことまで赤裸々に書くんですか……」と驚くような内容をプロフィールに盛り込む方もいます。なぜ彼らはカッコつけずに、わざわざ負の側面を見せるのでしょうか?

それは、読者が「親近感」を抱き、「自分にもできそうだ」と感じるためのフックになることを知っているからです。

  • 完璧な超人: 「自分とは住む世界が違う」と壁を作られてしまう。
  • 弱点のある著者: 「この人も苦労したんだ。なら、自分もこの方法で変われるかもしれない」という共感と希望を生む。

失敗や逆境の描写は、現在のあなたの成功を際立たせるために効果的なのです。

ノウハウの限界やデメリットも伝える

本のノウハウの限界やデメリットも伝える

「弱点の開示」は、プロフィールだけでなく本の内容においても有効です。

優れた著者は、自分のノウハウのメリットばかりを強調しません。むしろ、そのノウハウの限界やデメリット、想定されるリスクについても丁寧に伝えます。

  • 「こういうケースでは、この方法はうまくいきません」
  • 「このステップでは、こんなリスクがあることに注意してください」

このように、ケースバイケースで親切にデメリットを伝えることで、読者の頭の中には「この著者は、本当のことを言っている」という強い信頼が芽生えます。

良いことばかりを並べるよりも、弱点や注意点をさらけ出すほうが、結果として本全体の説得力と著者への評価は飛躍的に高まるのです。

「大きく見せる」執着を手放す

「大きく見せる」執着を手放す

商業出版の著者として長く活躍したいのであれば、背伸びをして自分を大きく見せようとする執着を捨ててみてください。

×:完璧な自分を演じる

○:人間らしい弱点を見せ、信頼を勝ち取る

カッコよさよりも「正直さ」や「親切さ」を優先すること。それが、出版企画を通し、読者の心をつかむことに繋がります。

あなたの弱点だと思っている部分は、実は著者としての活動においては、読者とあなたを繋ぐ接点になる可能性を秘めています。