残念なことに、商業出版の世界では「良い内容なのに売れない」という本が頻繁に生まれています。
その原因を一言で言えば、「読者への配慮が足りなかった」ということです。
今回は、良い本を「売れる本」に変えるための、読者視点のチェックポイントをお話しします。
読者視点でのチェックポイント

あなたの本が売れるかどうかは、「結局、読者がどう認知するかがすべて」です。
以下の項目を、読者の気持ちで見てみてください。
- デザイン: 実際の書店で似たような本と並んだとき、パッと読者の目に飛び込んでくるか?
- タイトル: 内容は良くても、タイトルを一目見ただけで、読者が「自分のための本だ!」と思うか?
- 目次: 体系的なことより、知識ゼロの素人が見たとき、思わず「次のページをめくりたい!」と思う構成か?
- 共感性: 読み終わった後、「知識自慢でうんざり」と思われずに、「著者の考え方に共感した」と感じられるか?
「学校の教科書」を読みたいと思いますか?

私たちは、こうした要素を全く満たさない本の典型例をよく知っています。それは「学校の教科書」です。
教科書は、多くの専門家が入念に準備し、情報を整理し、吟味に吟味を重ねて作られた、究極に正しい本です。しかし、読者である学生の読みたい意欲は置いてけぼりです。
日本人なら誰もが何冊も読んでいるはずなのに、「早く次を読みたい」と心から思う人はほとんどいません。正しさと読みたい気持ちは、全く別物なのです。
「主導権が著者側に無い」ことに、気づけるかどうか

では、どうすれば「売れる本」に変わるのでしょうか。
必要なのは、たった一つの発想の転換です。
「本の価値を決定する主導権は、著者ではなく、読者にある」
この当たり前の事実を、心の底から腹落ちさせられるかどうか。これがすべてです。
おわりに
「結局、読者がどう認知するかがすべてである」と気づくことができれば、本の作り方は根本から変わります。
コンセプトが変わり、タイトルが変わり、構成が変わります。
すべてが「著者が伝えたいこと」から、「読者が受け取りたい形」へと変化していくことが、すなわち「より売れる本への変化」なのです。
