本屋さんに足を運ぶと、似たようなタイトルの本がズラリと並んでいる光景を目にしませんか?特にベストセラーが出た直後、その横にはいかにも「後追い」といった内容の本が溢れかえります。

ビジネスの世界では、ヒット商品の類似品が出るのは当然の光景かもしれません。しかし、こと「商業出版」の「著者」という生き方に限っていえば、この安易にトレンドを追うことは極めて危険です。

なぜなら、その戦略はあなたの著者としての寿命を劇的に縮めてしまうからです。

トレンドを追いかける戦略の限界

出版トレンドを追いかける戦略の限界

トレンドを追いかけるのは、サーファーのようなものです。次々と新しい波を察知し、乗り換えていく。一見効率が良さそうですが、著者にとってこれは茨の道です。

  • プロレベルのリサーチが必要: 意図的にブームを追いかけ続けるには、膨大な時間と費用をかけたリサーチが欠かせません。「何が流行るか」を正確に予測し続けるには、並大抵ではない投資と努力が必要なのです。
  • 専門性の希薄化: 流行が変わるたびに立ち位置や主張を変えていると、読者から見て「コロコロ考えが変わる人」と映ってしまいます。メディアや出版社からも「専門家としての権威に乏しい」と判断され、次第に声がかからなくなってしまうでしょう。

安易な後追いは、あなたをその他大勢の中に埋没させ、ブランディング効果を弱くしてしまいます。

「出しても嬉しくない本」は品質も下がる

「出しても嬉しくない本」は品質も下がる

もっと大きな、そして切実な理由があります。それは「書きたいと思っていない本を出しても、あまり嬉しくない」ということです。

感情の問題と思われるかもしれませんが、これは本の「品質」に直結します。

  • 熱量の欠如: 「流行っているから」という理由で書かれた企画には、著者の魂がこもりません。企画段階から熱量が低ければ、執筆のモチベーションも上がらず、あなたのポテンシャルも引き出されません。
  • 周囲への伝染: 著者の熱意が低ければ、編集者やデザイナー、営業担当といった制作チーム全体の熱気も冷めてしまいます。「みんなで最高の一冊を作ろう!」というエネルギーがなければ、読者の心を打つ本は生まれません。

結果として、売れ行きも中途半端になり、あなたの著者としてのキャリアに傷をつけてしまう…。これでは本末転倒ですよね。

「どうしても書きたい」という想いこそが、最良の戦略

「どうしても書きたい」という想いこそが、商業出版の最良の戦略

著者として長く活躍し続ける方法は、トレンドに流されることなく、あなたの内側にある「私はどうしてもこれを伝えたい」という想いを大切にすることです。

自分の信念に基づいたテーマを出版企画に反映させること。それが著者としての揺るぎない「軸」となり、時間が経っても色褪せないブランディングとなります。

これが、著者として活躍できる期間を最大化することにつながるのです。