大きな書店に行くと、特定のテーマで「〇〇本コーナー」が特設されているのをよく目にしますよね。

商業出版の世界では、ヒットするテーマが見つかると、多くの出版社がこぞって似たような切り口の本を市場に投入します。その結果、棚一面が同じようなタイトルで埋め尽くされるという現象が起きます。

実は、ここが新人著者が本を出そうとするとき、決して無視できないポイントなのです。

今さら似たような本を出しても売れない

今さら似たような本を出しても売れない?

出版社の編集者は、「何冊も出ているなら、あとから似たような本を出しても売れないだろう」と考える傾向にあります。

もしあなたの企画のアイデアが、編集者に「あ、これならあっちの本にも書いてあったな」と思われてしまったら、その瞬間に検討リストから外されてしまいます。

素晴らしいノウハウを持っていて、著者としての実績も十分なのに、なぜか企画が通らない……。そんな方の多くは、ここでつまずいているのです。

「いままでの本にはない、新しい読者のメリット」が突破口になる

「いままでの本にはない、新しい読者のメリット」が突破口になる

企画をスルーさせず、編集者に「これは売れる本になるかもしれない!」と身を乗り出させるためには、一つの工夫が不可欠です。

それが、「今までの本にはない、新しい読者のメリット」を企画に盛り込むことです。

このような考えを「類書との差別化」と呼ばれますが、新人著者がデビューを勝ち取るためには、ここが勝負の分かれ目になります。

  • 既存の本が「A」という結果を約束するなら、あなたの本は「A’」や「B」を約束できるか?
  • 既存の本では解決できなかった「あの悩み」を、あなたの本ならどう解決できるか?

この新しさが明確であればあるほど、企画の採用確度は格段にアップします。

「メリット」を具体的に定義する

本の「メリット」を具体的に定義する

「新しいメリット」といっても、何も誰も知らない最新の科学的発見を載せる必要はありません。

読者にとってのメリットの形を変えるだけでいいのです。

  • 時間的なメリット: 「今まで3ヶ月かかっていたことが、3日でできる」
  • 心理的なメリット: 「ストイックな努力が必要だったことが、ズボラなままできる」
  • 対象のメリット: 「プロ向けだった知識が、全くの未経験者でも再現できる」

このように、「これまでの類書がカバーしきれていなかった隙間」を見つけ、そこを埋めるメリットを提示する。

その視点を持つだけで、あなたの出版企画は編集者の心に深く刺さるようになり、読者に求められるものになります。

オリジナルの「新しいメリット」

「売れ筋のテーマだから、自分もその波に乗ろう」と考えるのは、競争が激しい茨の道です。

大切なのは、その波の中にいながらも、「自分にしか提供できない、新しいメリット」を読者に見せてあげること。

これを意識すれば、あなたが商業出版できる可能性は格段に高まります。