世の中にはさまざまな「出版のカタチ」がありますが、大きく分けると「商業出版」と「自費出版」の2つに分かれされます。

  • 出版社が費用を全額負担し、プロの販促や営業活動がつく「商業出版」。
  • 著者が費用を負担し、流通や販促も著者任せになりがちな「自費出版」。

同じ「本を出す」という行為でも、著者が得られるブランディング効果には天地の差があります。

今回は、出版で失敗しないために知っておきたい、商業出版と自費出版の3つの見分け方をお伝えします。

「お金の流れ」で見分ける(オファーを受けたとき)

商業出版と自費出版を「お金の流れ」で見分ける(オファーを受けたとき)

出版のオファーがきた際、それがどちらなのかを見極める最もシンプルで確実な方法は、「どちらがお金を出すか」を確認することです。

  • 商業出版: 出版社が投資として全額負担します。
  • 自費出版: 著者が制作費や在庫買い取りの費用を負担します。(企業出版・協力出版)

※「商業出版」も「自費出版」も手がけている出版社もある

注意が必要なのは、両方手がけている会社からのオファーです。

商業出版か自費出版かは一瞬分かりにくいのですが、あなたがお金を出版社に払うなら、たとえ「自費出版ではない」と言われたとしても呼び名が違うだけの自費出版です。

「企業出版」「協力出版」といった別の呼び方をされることがありますが、「あなたがお金を払う」のであれば、それは呼び名が違うだけの自費出版と判断して間違いありません。

「出版社名」で見分ける(本を手にとったとき)

商業出版と自費出版を「出版社名」で見分ける(本を手にとったとき)

すでに並んでいる本を見て、その成り立ちを見分けることも可能です。本の表紙や背表紙にある「出版社名」に注目してみましょう。

  • 専門会社: ネットで社名を検索すれば、自費出版専門の会社はすぐに分かります。
  • 一言の付け足し: 商業出版も手がける会社の場合、社名の後に「ちょっとした一言」が加わっていることがあります。
なぜ名前が違うのか?

業界内での流通ラインが商業出版とは異なることを示す必要があるため、あえて区別しているケースが多いのです。

社名に何か見慣れない付記があれば、自費出版の可能性が高いと言えます。

「内容の方向性」で見分ける(中身を見たとき)

商業出版と自費出版を「内容の方向性」で見分ける(中身を見たとき)

本の内容からも、違いを見分けることができます。

最も本質的な違いは、その本が「誰を向いているか」に現れます。

  • 自費出版は「自分」を向いている: 著者のこだわりや表現欲が優先される「趣味」の側面が強い本です。読者がどう学ぶか、どう再現するかといった「親切さ」が不足しがちです。
  • 商業出版は「読者」を向いている: 商業出版は、読者の欲求を満たさなければ成立しません。あの手この手で分かりやすく、役に立つ工夫が凝らされています。

慣れてくると、タイトルを見ただけで、著者の自己満足なのか、読者の悩みを解決しようとしているのかが一瞬でわかるようになります。

商業出版を実現するためのヒント

商業出版を実現するためのヒント

この「見分け方」は、そのままあなたが商業出版をするための指針にもなります。

企画を考える際、常に自分にこう問いかけてみてください。

  1. 「これは誰の欲求を満たす本なのか?」
  2. 「自分の強みで、どうすればその欲求を満たせるか?」
  3. 「似たような本よりも、もっと親切に工夫できないか?」

たとえ今の実績が少なくとも、この読者志向さえ持っていれば、商業出版への最短距離を行くことができます。

あなたが本を出すためのヒントになれば幸いです。