情報発信する人があふれる今の時代にあっても、「著者」という言葉には特別な響きがありますよね。

信頼のおける専門知識を持ったプロという印象を与え、ライバルの中からあなたが選ばれる理由を作ってくれる強力な肩書きです。

しかし、あらゆる物事にトレードオフがあるように、この著者という立場にも、手放さなければならないものが存在します。それは、あなたの「プライド」です。

今回は、特にプロの方ほど陥りやすいワナと、それを打破して読者数を80倍に増やすためのコツをお話しします。

プロであればあるほど陥るワナ

プロであればあるほど陥る出版のワナ

プロであればあるほど、自分の専門知識や能力に誇りを持つものです。それは素晴らしいことですが、こと商業出版においては、その自負がマイナスに作用することがあります。

著者として軌道に乗ってきた人ほど、つい高度な内容や専門的な理論を書こうとしてしまいがちです。しかし、そこには大きなズレが生じています。

  • 著者の視点: 専門家として、より深く、鋭い内容を提示したい(=すごいと思われたい)。
  • 読者の現実: 多くの読者は素人であり、難解な話よりも「今すぐできる、やさしい解決策」を求めている。

一部の専門家には喜ばれるかもしれませんが、それでは多くの人にとって価値の低い本になってしまいます。

結果として、出版社の審査も通りにくくなり、たとえ出版できても売れにくい本になってしまうのです。

「知の呪縛」に注意

本を出す時は「知の呪縛」に注意

人は知識を得れば得るほど、「自分がそれを知らなかった時の状態」をうまく想像できなくなります。これを知の呪縛と呼びます。

プロになればなるほど、読者の今の悩みや、どこでつまずいているのかという初心者の気持ちがわからなくなってしまう。

プライドが高ければ高いほど、この呪縛は強まり、売れる本から遠ざかってしまうのです。

動機を「自分の外側」へと向ける

動機を「自分の外側」へと向ける

では、どうすればこの知の呪縛を抜け出せるのでしょうか?

その答えは、動機を見つめ直すことにあります。

決して、今のあなたの動機を否定する必要はありません。専門知識を披露して、みんなに凄いと思ってもらいたいという気持ちがあるなら、まずはそれを認めてあげてください。

ただし、それだけでは自己満足で終わってしまいます。そこに、「読んだ人の人生が、もっと良くなりますように」というような外向きで社会的な動機を付け加えてみてください。

ターゲットをずらすだけで、読者は80倍になる

出版で陥りやすい罠1:「プロ向けの内容」にしてしまう

ある業界において、プロが占める割合は約1%程度、対して素人の割合は80%以上だと言われています。

もしあなたが「プロ向け」の高度な内容にこだわれば、ターゲットはわずか1%の層に留まります。

しかし、プライドを脇に置き、動機を読者へと向けて素人向けに分かりやすく書くことができれば、単純計算で80倍の読者に満足してもらえるコンテンツが生まれるのです。

三方よしの著者になろう

目指すのは、誰もが納得する「三方よし」の出版

自分も満足し、読者も満足し、そして出版社も満足する。

そんな「三方よし」の著者になるために、あなたの知識の量ではなく、読者のためにどこまで優しくなれるかということを心がけてみてください。